第26回潮風のキルト展

第26回潮風のキルト展

第26回潮風のキルト展

日時 :2020年11月21日(土)~23日(月)10:00~15:00

場所 :砂浜美術館(高知県黒潮町 入野松原)※雨天:ふるさと総合センター

Patch-Work-Lifeさん

審査員 :Patch-Work-Lifeさん

【プロフィール】
手芸男子ユニット「patch-work」の二人を中心に集まりました。インテリアデザイナーの目線で創りだす、あたらしい「デザイン×パッチワーク」のカタチを発信しています。

【総評】
『布を楽しむ』をテーマに、今年も沢山の素敵な作品を「潮風のキルト展」にご出展頂き、誠に有難うございます。今年で第26回を迎える「潮風のキルト展」の審査を、昨年に引続き務めさせて頂きました、Patch-Work-Lifeです。
このような特別な環境の中、皆さまの想いが込められた、沢山のキルト作品が、この砂浜美術館に集結頂けたこと。今年もいつもと同じように松原に並ぶキルトが、ゆらゆらとのんびりと潮風になびかれる風景をみなさんと一緒に楽しむことができること。本当に感謝致します。世界中でも類をみない大自然の中で開催される「潮風のキルト展」。一人でも多くの方々に、笑顔と元気をお届けできることを心より願って。今年もみんなで布を楽しみましょう!
2020年 第26回「潮風のキルト展」審査の基準としましては、

【表現力】= 布で想いやイメージを表現すること
【メッセージ性】= 何をどう伝えたいか
【創意工夫】= 布を楽しみながら工夫されたこと

上記3項目を中心に、1作品1作品、僭越ながらPatch-Work-Lifeメンバーで審査させて頂きました。作品を製作される時には、製作目的・ストーリー・コンセプトなどを基に、どうすれば自分の想いをカタチにできるのかを皆さまも考えられると思います。過去の出来事や、日々の日常を切り取った風景や、これからの希望など。テーマは様々なところに存在します。誰にどうすれば想いが伝わるのか?ご自身が伝えたいことは何なのか?どのような作品を製作されたいのか?皆さまそれぞれの想いや表現方法を、これからもご自身や仲間達と、日々意識されながら突き詰められて下さいね。 キルトは自由です。思い想いの表現を、布を楽しみながら創作されて下さい。 「あなたがパッチワークすれば、世界はもっと楽しくなる」 パッチワーク・キルトを通じて、みなさまが布を楽しみ、様々な方が笑顔になれますように。

Patch-Work-Lifeメンバー⼀同

入賞作品一覧


【大キルトの部】

潮風大賞 1点(賞金10万円)

潮を吹く

タイトル:潮を吹く

作者:横田 京子(高知県高知市)

【作者メッセージ】
主人の退職を機に生まれ育った高知に帰って来ました。第三の人生を迎え、何か記念になる作品をと考えた時、高知の青い海、そして鯨をイメージしました。主人と二人、老後を元気で楽しく、のんびりゆったりとの想いを込めた作品です。太平洋で豪快に潮を吹く鯨、そんな姿を見てみたいなぁ!!

作品のタイトルとなっている、鯨の潮の吹き出し方が、豪快かつ綺麗に潮を吹く姿を描写され、本物の鯨もこのように勢い良く潮を吹くのだなと作品から想像できました。海のうねりや潮の流れを、青系の布を用いたグラデーションが美しく、キルトラインもシンプルで上手く表現されています。鯨の模様もエイトポイントスターを用いてそれそれの模様を変化させるなど、作品随所に色んな創意工夫がみられる躍動感溢れる作品に仕上がっています。仲睦まじい2頭の鯨は、横田さまご夫婦を表されているのでしょうね。

Patch-Work-Life

潮風賞 1点(賞金5万円)

糸裂彩(いとさいさい)

タイトル:糸裂彩(いとさいさい)

作者:徳久 信子&さるびあ会(ゆか・すみれ)
(福岡県筑紫野市)

【作者メッセージ】
寄付で集まった布を裂いて糸作りから始め、A4サイズのミニ手織機でさるびあ会のゆかさんとすみれさんが3年かけて200枚以上の布を織りあげました。その布を繋いで結んで縫い合わせて大きなタペストリーに仕上げました。縦糸に使用した麻糸は、海外の障がい者就労支援施設から輸入した物を使用しています。

背景に様々な色糸と布素材を上手く繋ぎ合わせ、中央に絶妙なバランスで作品を印象づける花を立体的に配置。麻糸が、作品全体に統一感を与え、様々な色糸や素材を使用されているので、作品全体の表情や印象がとても楽しい独創的な作品に仕上がっています。糸を紡いで。織って。繋いで。縫い合わせる。それぞれの素材を新たな1つの作品として見事に生まれ変わらせましたね。想いや人を繋ぎ繋がってきた、そんな作者だからこそ製作できた作品になっていると感じました。

Patch-Work-Life

ささやき賞 1点(賞金2万円)

道 草

タイトル:道 草

作者:小橋 千惠美(高知県幡多郡黒潮町)

【作者メッセージ】
子ども達の絵が好きで、2006年のカレンダーを切り、しまっていた所に、キルトを習いはじめキルトとして残す事ができました。又、息子達も、この頃があったなぁと、なつかしく思い作りました。

ノスタルジー感じられるのんびりとした田舎の風情溢れる一コマをキルトで仕上げられた、心が温まる作品。子どもたちの豊かな表情や、今にもキルトから飛び出してきそうな子ども達の柔らかで躍動感溢れる表現力。お見事です。作品中央に配置された停留所の屋根は、ピーシングとアップリケで上手く立体的に創作され、またキルトラインもとても丁寧な仕上がりとなっています。すすきの穂の表現や子ども達の楽しげな表情がとても印象に残りました。時間を忘れていつまでも眺めていたくなるくらい、作者の作品づくりへの愛情を感じることができました。

Patch-Work-Life

【小キルト・クッションの部】

こもれび大賞 1点(賞金2万円)

NO PLASTICS~ from Puffin ~

【小キルト】
タイトル:NO PLASTICS~ from Puffin ~

作者:土井 和代(神奈川県横浜市)

【作者メッセージ】
パフィンは北大西洋の大海原に棲む海鳥です。若い頃パフィンを観るために営巣地のあるシェットランド島を訪ねたことがあります。マイクロプラスチックによる海洋汚染が生態系を脅かしていることに心が痛みます。
“NO PLASTICS”パフィンの声を夏の思い出とともにポスターに表しました。細やかながら私もキルターとして日頃から天然繊維のキルト芯を使っています。作品にはバンブー100%キルト芯を使用しました。

作品に込められたメッセージ性や作品のクオリティ。圧巻です!!作品全体の色彩や構図。キルトラインも空は風が漂う感じに、フォントの箇所は想いが解り易いようにストレートのキルトラインに。空と海のブルーの切り返しや、水面に映り込む影や反射の表現など。どこをとっても独創的でデザイン性の高いキルトに仕上がっています。パフィンのなんともいえない作者を代弁するかのような瞳。どこか寂しげでもどかしい表情が、作品の全てのメッセージを物語っているように思えました。ポスターパッチワーク・キルト。素晴らしいです。

Patch-Work-Life

こもれび賞 2点(賞金1万円)

24年越しの初作品

【小キルト】
タイトル:24年越しの初作品

作者:西川 祥子(愛媛県南宇和郡愛南町)

【作者メッセージ】
子どもが小学生の頃、所属していた剣道会の保護者にパッチワークを習おうとした矢先、故郷へ転勤された。離町の際、牛鬼のタペストリー一式(土台布やパーツ)を頂いたが、仕上げる事もできず処分してしまい、ずっと心残りであった。今回ネットで絵を探し、下絵から始め、なんとかアップリケ迄は無難に終えたが、キルティングはお粗末の一言。裏面を見たら“ムンクの叫び”状態だ。ともあれ24年越しの初作品、仕上がりましたよ。○○さん!!出来はともかく。

24年越しの初作品!!とは思えないくらい、キルトの技術や布の配置などの表現力も高く布を楽しまれたとても印象的な作品に仕上がっています。キルトラインや柄布を用いて牛鬼の活気溢れる表情。舌を立体的に作られた遊びゴコロや配色や全体の構図。作品から作者のエネルギーと活気が、こちらにも伝わってきました。次の作品も楽しみにしています!

Patch-Work-Life

いただきます

【クッション】
タイトル:いただきます

作者:田中 美恵子(福岡県朝倉市)

【作者メッセージ】
家族そろっての食事はとても幸せな時間です。その小さな幸せをクッションにしてみました。  野菜 きのこ ウインナー どれも楽しく作ることができました。今度はお鍋に入れない野菜も作ってみたいと思います。

これは凄い!!具沢山で美味しそうなお鍋ですね!!ギュウギュウに詰め込まれた野菜たちが、何だか生き生き、瑞々しくて楽し、、美味しそうですね!!白菜・白ネギ・人参・レンコン・椎茸・とうもろこし!!様々な素材や色彩の布を使ってリアルに立体的に表現された驚きと楽しさが溢れるオリジナリティが溢れる作品に仕上がっています。こんな美味しそうなキルト。初めてみました!

Patch-Work-Life

【全部門より】

審査員:自然工房

「!」賞 1点(賞金1万円)

ちくちく

【大キルト】
タイトル:ちくちく

作者:仲山 美智子(福岡県筑紫野市)

【作者メッセージ】
私の仕事…洋服作りです。私が楽しんで作れば着る人もきっと楽しんで着てくれる。今日も、ちくちくと縫う。「だれかのための一着」を縫う。これからも手が動かせる間、ちくちくと楽しく縫う。布にうもれ、猫と戯れる日々に感謝です。

作品を目にした時何かこみ上げてくるものがありました。まさに「!」感動の瞬間でした。作品の中にクッション部門に応募されたクッションがあったり、カレンダーにはしめ切り日に赤〇がついていたり布が大好き、潮風のキルト展が大好きな気持ちも伝わってきます。今後も あなたにしか出来ない作品(Art)を作り続けていただきたいと思います

自然工房

審査員:来場者

砂浜美術館賞 2点(次回キルト展応募券)

りんごの古里

【大キルト】
タイトル:りんごの古里

作者:田岡 朝子(高知県香美市)

【作者メッセージ】
私はりんごが大好きです。台風や大雨の被害がなくて、良い収穫が出来ることを、いつも願っています。りんごの古里を旅した気分で、端切れの布を、ふじ、つがる、紅玉、王林、スターキングなどと、楽しみながら布選びしました。

そよ風

【大キルト】
タイトル:そよ風

作者:吉見 ミサ子(愛媛県八幡浜市)

【作者メッセージ】
少しづつ残ったグレーの生地を分割を変えて円を浮かばせました。欠けたパターンを向きを変えて風を表現してみました。正円の所にだけマーガレットの花をアップリケしました。やさしいそよ風が花の上を通り過ぎて行きました。

フォトギャラリー


第25回潮風のキルト展

第25回潮風のキルト展

第25回潮風のキルト展

日時 :2019年11月15日(金)~18日(月)10:00~15:30(最終日は14:00まで)

場所 :砂浜美術館(高知県黒潮町 入野松原)※雨天および最終日:ふるさと総合センター

Patch-Work-Lifeさん

審査員 :Patch-Work-Lifeさん

【プロフィール】
手芸男子ユニット「patch-work」の二人を中心に集まりました。インテリアデザイナーの目線で創りだす、あたらしい「デザイン×パッチワーク」のカタチを発信しています。

【総評】
『布を楽しむ』をテーマに、今年も沢山の素敵な作品を「潮風のキルト展」にご出展頂き、誠に有難うございました。今年で第25回を迎える「潮風のキルト展」の審査を、昨年に引続き務めさせて頂きました、Patch-Work-Lifeと申します。
毎年11月にこの大自然の中で開催されるキルト展。この最高のロケーションの中で「布を楽しむ」のテーマの通り、どの作品からも創意工夫に溢れ、楽しみながら制作された想いが、どの作品からも感じとることができました。潮風にそよぐ木の葉や、木漏れ日。また色鮮やかに咲くラッキョウの花たちと共に、沢山のパッチワーク・キルトたちもひらひら、ゆらゆら と。砂浜美術館の松原で今年も気持ちよさそうに泳いでいます。
2019年・第25回「潮風のキルト展」審査の基準としましては、

【表現力】= 布で想いやイメージを表現すること
【メッセージ性】= 何をどう伝えたいか
【創意工夫】= 布を楽しみながら工夫されたこと

上記3項目を中心に、1作品1作品、僭越ながらPatch-Work-Lifeメンバーで審査させて頂きました。テーマやコンセプト、切り口や視点を変えて見ると、今までとはまた違った作品が生まれるかもしれません。今まで使用されたことのない色彩の布や異素材を使用されてみるとか、新しい何かに挑戦しご自身の創作の幅を広げられると、パッチワークの楽しさがより一層深く大きくなると思います。 身近な人以外に向けたパッチワークだったらどんなデザイン?もしプレゼント用だったらどんなカタチ? 自分自身に問いかけながら、制作される前に一度立ち止まって考えてみると、今までとは違う作品が出来る ヒントやアイデアが生まれるきっかけになる事もあります。皆さまだからできるパッチワーク・キルトを制作されることを、今後も楽しみにしています。 「あなたがパッチワークすれば、世界はもっと楽しくなる」 パッチワーク・キルトを通じて、みなさまが布を楽しみ、様々な方が笑顔になれますように。

Patch-Work-Lifeメンバー⼀同

入賞作品一覧


【大キルトの部】

潮風大賞 1点(賞金10万円)

廃田に咲く

タイトル:廃田に咲く

作者:森 澄子(高知県幡多郡黒潮町)

【作者メッセージ】
十数年前までは山奥に行っても小さな田んぼも大切にされ稲が植えられていた。そんな田んぼが所どころ荒れている。後継者不足の問題か?田は荒れても彼岸の時季に咲く花に自然の力を感じる。廃棄前のジーンズで滅びゆく田を描いてみた。

作品中央に配置された、美しくて妖艶なリコリス(ヒガンバナ)の佇まいと、背景をデニム布を繋ぎ合わせ廃田を上手く表現されたとても印象的な作品で心を動かされました。花びらのラインに沿ってデニム布を裁ち切り、花びらには赤色の着物を用いて奥行感と立体感を演出され、雄しべと雌しべにはロープを用い繊細なラインを表現させるなど、ご自身の頭の中にあるイメージを具現化させるアイデアと工夫が見事で、独創的でお洒落な作品に仕上がっています。作品の後面から透けたリコリスの映り方が幻想的でとても驚かされました。

Patch-Work-Life

潮風賞 1点(賞金5万円)

夏の思い出

タイトル:夏の思い出

作者:小松 和惠(高知県香美市)

【作者メッセージ】
何もしたくない暑い暑い8月の初旬の朝、夫を誘って北川村モネの庭に出かけました。いつもなら青い睡蓮が目的だけれど、今回はもうひとつ…小さな生き物。水の庭でいつもの風景に癒された後、花の庭へ。そこでオミナエシの咲いている場所でたくさんのブルービー発見!!「幸せを運んでくれる」という青い蜂たちに出会えて暑さもどこかへ飛んで行った一日でした。

ミシンとハンドを融合させた、壮大で優雅な作品に仕上がっています。様々な布や手法を用い葉の表面や水面の青色の写り方の表現がとても上手く、オミナエシ(女郎花)にブルービーが飛んでいる風情が目に浮ぶような作品になっています。作品全体通じての配色の濃淡や、キルトの入れ方など一つ一つの制作プロセスが丁寧に愛情を込めながら色んな手法や繊細な色使いで仕立てられ、作者が布を楽しみながら制作された姿が目に浮かんできました。

Patch-Work-Life

ささやき賞 1点(賞金2万円)

やすらぎの小径

タイトル:やすらぎの小径

作者:一柳 美惠子(愛媛県松山市)

【作者メッセージ】
ペーパーピーシングの手法で全部、かたちの違う286ブロックのログキャビンたち。それぞれが向かう径の先には、何が待っているのだろう。楽しい事があるといいな・・・・・。

布達が自らの意思があるように布が躍り、どこかトリックアートの要素を持っているような、見ている側が何かを感じ、考えさせられるような不思議な作品に仕上がっています。「やすらぎの小径」というタイトルと作品が、ログキャビンという技法を用い、中へ奥へと潜りぬけていくような独特の世界観を表現されています。白からベージュ、茶色へと移り変わるグラデーションも、布を楽しみ、また悩みながら制作され、作者の制作意図や発想の視点がとても気になる作品です。

Patch-Work-Life

【小キルト・クッションの部】

こもれび大賞 1点(賞金2万円)

山北の棒踊り

【小キルト】
タイトル:山北の棒踊り

作者:⼤野 ⽂代(高知県高知市)

【作者メッセージ】
白装束にたすき、はちまきをした若者達がりりしく舞う「山北の棒踊り」です。もう少し若者達を大きくすれば迫力が出せたかな……と。(何年か前の高知新聞様の写真を参考させてもらいました)

ご自身が作品として着地したい完成イメージを、様々な手法や技術を工夫しながら制作された所が随所に垣間見えました。髪型や表情など観客の一人一人に特徴や動きを細かく表現され、洋服を裁ち切りで制作されたザックリ感が、作品全体に柔らかさと温かさを助長させています。地面のキルトラインが棒踊りの勢いを表し、演者達が着ている胴着のステッチが、体のラインや胴着シワなど上手く表現されており、作品を眺めていると、観客の歓声や演者の掛け声などが作品から聞こえてくるかのような、ダイナミックな作品に仕上がっています。

Patch-Work-Life

こもれび賞 2点(賞金1万円)

DJ サンタモニカ

【クッション】
タイトル:DJ サンタモニカ

作者:夕部 真樹(高知県四万十市)

【作者メッセージ】
履けなくなったGパンで愛犬「DJ サンタモニカ」を制作しました。

かわいい^ ^!!今にも動き出しそうなリアルなフォルムと表情にビックリしました。抱っこして連れて帰りたくなりました。サンタモニカさんの視線の先に何かを見つめているような目つきや後ろ足のラインなど。哀愁漂う佇まいや雰囲気がとても印象に残り愛おしくなりました。デニム布を使用して作られた愛犬の立体キルト。耳を切りっぱなしで表現し、また首元には赤いバンダナでアクセントに。この独創的な立体リストの発想に驚き、作者の愛犬に対する愛情の深さを感じました。

Patch-Work-Life

海の貴婦人親子

【小キルト】
タイトル:海の貴婦人親子

作者:大迫 綾美(高知県幡多郡黒潮町)

【作者メッセージ】
布や小学校で買った裁縫道具と向き合ったのは何年ぶりだろう。記憶の中では、家庭科の授業以来。キルトの前にまずは、玉結びから。「糸をこーしてクルクルねじればできる」という先生の説明。できん!だからいつも固結び2回。だったのが、今回キルトを始めてクルクルの理屈が分かり、できるように!!レベル上がった私!縫い終わって、さぁ玉止め。これもできん。「針に糸をクルクルして爪で持ったまま針を抜く」びよ~んと余白。これは最後まで習得できず。また来年頑張ろう。

タイトルのネーミングも素敵です!作品全ての布を青系の布で統一し、バンダナの柄を用いてニタリクジラさんの表情や描写を上手く表現されています。背景に使用されたワッフル地が太陽の光を受け、海水の流れや深みを感じさせ、その海中を泳ぐ親子のクジラさんのフォルムや動きがとても上品で優雅に泳ぐ姿が目に浮かんできました。作品づくりに悪戦苦闘されながらも、作者の表現したい世界観が伝わる、布を楽しまれた作品に仕上がっています。

Patch-Work-Life

【全部門より】

審査員:自然工房

「!」賞 1点(賞金1万円)

布を楽しむ ~ようこそパリへ~

【小キルト】
タイトル:布を楽しむ ~ようこそパリへ~

作者:近藤 紀子(愛知県名古屋市名東区)

【作者メッセージ】
お気に入りの布を自由につないだら1枚布のようになりました。刺繍とキルトだけでは少し単調かなと思い、チャームを作って付けました。子供の頃の洋服に付いていたタグやボタンを再利用し、リボンやブレードもプラスしました。今回の作品は、ちゃんとした製図が無いです。お手本になるような作り方を見ることもなく、布を楽しむことによって出来た作品です。憧れのパリへの思いが伝わるといいなと思います。

1目みておしゃれなキルトだナと思いました。出来そうでできない布の組み合わせ…。憧れが色に表れていると思います。この感性を持ち続けてほしいと思います。

自然工房

審査員:来場者

砂浜美術館賞 2点(次回キルト展応募券)

かわいい草花

【大キルト】
タイトル:かわいい草花

作者:田岡 朝子(高知県香美市)

【作者メッセージ】
私の家のまわりには、まだ自然がのこっています。シロツメグサ(クローバー)、カラスノエンドウ、オオイヌフグリ、エノコログサ(ネコジャラシ)などたくさんの小さくて、かわいい花が咲きます。

思いをつなぐ

【大キルト】
タイトル:思いをつなぐ

作者:佐賀町民館デイサービス(高知県幡多郡黒潮町)

【作者メッセージ】
区画ごとに一人ひとりの思いが込められ、つながり大きな作品となりました。佐賀町民館のデイサービス参加者には、パッチワークが得意な方も、苦手な方もおられます。しかし、制作中の参加者に笑顔や笑い声が絶えることはありません。ひとりでは完成が難しかった方も皆と一緒に作り上げ、つながった時、その区画はなくてはならないものとなりました。誰もが手を取り合い、分かち合える社会になっていくよう、ここから思いをつなぎ始めます。

フォトギャラリー


第24回潮風のキルト展

第24回潮風のキルト展

第24回潮風のキルト展

日時 :2018年11月10日(土)~12日(月)10:00~15:30(最終日は14:00まで)

場所 :砂浜美術館(高知県黒潮町 入野松原)※雨天:ふるさと総合センター

Patch-Work-Lifeさん

審査員 :Patch-Work-Lifeさん

【プロフィール】
手芸男子ユニット「patch-work」の二人を中心に集まりました。インテリアデザイナーの目線で創りだす、あたらしい「デザイン×パッチワーク」のカタチを発信しています。

【総評】
このたび『第24回潮⾵のキルト展』の審査を務めさせて頂きましたPatch-Work-Lifeです。今年も想いのこもった作品をご出展頂き誠にありがとうございました。
世界中のどこをさがしても他に類を⾒ない最⾼なロケーションである、ここ砂浜美術館で開催される「潮⾵のキルト展」。潮⾵にそよぐ⽊の葉やラッキョウの花とともに、沢⼭のパッチワーク・キルトたちもひらひら、ゆらゆらと気持ちよさそうに泳いでいます。
パッチワーク・キルトを通じて想いを繋ぐ。⾃然を繋ぐ。⼈を繋ぐ。思い出、感動、喜び、希望、ときには悲しみさえも。皆さまの作品を拝⾒させて頂き、布を楽しみ、また様々な想いをキルトに込めながら、アイデア溢れるパッチワーク・キルトの表現に嬉しくなり、どの作品からも楽しく、様々な想いを持って制作される姿が⽬に浮かんできました。
2018年・潮⾵のキルト展の審査の基準としましては、【表現⼒】【メッセージ性】【インパクト】この3つを基軸に、今年はこの砂浜美術館で、そよ⾵や⽊漏れ⽇たちと⼀緒に気持ち良さそうにひらひら・ゆらゆらとする佇まいも、審査の対象とさせて頂き、想いを込めて審査させて頂きました。
皆様の様々な作品を拝⾒させていただき、たくさんの感動やたくさんの発⾒ができたこと、本当に感謝しております。『パッチワーク・キルト』は⾃由です。縫いの技術の上⼿い下⼿はもちろんありますが、⾃分の想いを表現したい上⼿い下⼿はありません。
これからもパッチワーク・キルトを通じて多くの⼈がつながり、また⾃分⾃⾝とつながる。そしてここ砂浜美術館の⾃然とつながることで、みなさまの世界がより⼀層楽しくなりますよう⼼から願っております。

Patch-Work-Lifeメンバー⼀同

入賞作品一覧


【大キルトの部】

潮風大賞 1点(賞金10万円)

夜明け

【大キルト】
タイトル:夜明け

作者:吉⾒ ミサ⼦(愛媛県)

【作者メッセージ】
藍染や絣が好きで作品を作ったりしました。その時残った⼩さな布も捨てられずためていました。それらを使い、新しい朝の冷たい空気と静けさを表わしてみました。

澄んだ空にピンっと冷えた空気が伝わってきます。夜と朝のすき間、ブルーモーメントを見事に捉えた美しい作品ですね。同系色の様々な布を駆使され、ログキャビンで朝焼けの微かな光と夜空とのグラデーションが作品に奥行を与えたその表現力と技術力は素晴らしいです。藍染の布や絣という日本ならではの良質な布を使用されたからこそ、色味に立体感と深みを与え、どこまでも広がっていく夜空を見事に表現された素敵な作品に仕上がっています。

Patch-Work-Life

潮風賞 1点(賞金5万円)

こいのぼりの川渡り

【大キルト】
タイトル:こいのぼりの川渡り

作者:⼭中 志津⾹(高知県)

【作者メッセージ】
四⼗数年前、幡多郡⼤正町⽥野々(今の四万⼗市)⼤正町に住んでいた頃、⼤正町昭和へ⾜を延ばし、そこで⾒た光景が忘れられませんでした。それが「こいのぼりの川渡し」でした。本当に衝撃的でした。だれが考えついたのでしょうか、すばらしいの⼀⾔でした。今でこそ、もうあまり珍しくはないのですが。

四万十川の風景をそのまま切り抜いたパッチワーク・キルト。四万十川の水面に映り込む空の表情や山の陰影の深み。染布に皺やタックで川の表面や奥行を出された表現力に脱帽です。チリメンを使用し、風に揺られて大空に舞う鯉のぼりが、その場の臨場感を上手く表現され、とても風情のある印象的な作品に仕上がっています。

Patch-Work-Life

ささやき賞 1点(賞金2万円)

昼星

【大キルト】
タイトル:昼星

作者:泉 由美(愛媛県)

【作者メッセージ】
昼間に⾒える星をイメージしてキルトを作りました。以前、住んでいた町のふとん店さんが閉店してしまい、その娘さんからふとんカバーや、ざぶとんカバーなどを沢⼭頂きました。あまりに⽩くきれいな布を再利⽤したくて、⼤きなキルトに変わりました。7⽉に⻄⽇本豪⾬により、以前まで住んでいた町は、⼤変な災害にあいました。私たち家族は引っ越していたので⼤丈夫でしたが、親戚の⽅々は亡くなりました。今まで住んでいた町が、まさかの災害で悲しい思いをしておりました。少しでも元気に復旧・復興を願いながら、明るい星空になりますように願いを込めて。

一年であまりにも多くの災害に見舞われた2018年。日本中が自然の恐怖になすすべもなく無力感に襲われてしまった気がします。しかし悲しみの中でも作者が、誰もが見上げる空に「復旧と復興」という希望を託され制作されたキルト。作品が砂浜美術館の光に照らし出され、白やブルーの布が様々な色に変化し、表情を変え気持ち良く風に靡かれていた姿が印象的でした。星というシンプルなデザインに泉さまの想いがシンボル化され、とてもメッセージ性のある素敵な作品に仕上がっています。

Patch-Work-Life

【小キルト・クッションの部】

こもれび大賞 1点(賞金2万円)

いい⼲(かん)じ!!

【小キルト】
タイトル:いい⼲(かん)じ!!

作者:⼤野 ⽂代(高知県)

【作者メッセージ】
⾼知の早春の陽ざしをいっぱいに受けて、⻘空の下で輝く“うるめ”達です。やっぱり天⽇⼲しが⼀番!(⾼知新聞様のステキな写真を参考させてもらいました)

ネーミング素敵デス!!魚と空との青色のコントラストや、刺繍を用い魚の鱗を表現したり、尾びれを柄布やステッチでリアルに表現された、全体の色合いや細部の工夫など、繊細且つ躍動的に仕上げられたとても立体的な作品に仕上がっています。魚一匹一匹が気持ち良さそうに空を泳ぎ、磯の香り、うるめの香りまでキルトから漂ってきそうな、とても気持ちの良い作品ですね。

Patch-Work-Life

こもれび賞 2点(賞金1万円)

僕の顔

【クッション】
タイトル:僕の顔

作者:大方高校「砂浜美術館」北澤 守(高知県)

【作者メッセージ】
あの作品は⾃分の顔をモチーフに作りました。髪の⽑や⽬の形など細かい部分を似せるのが⼤変苦労しました。でも、思ったよりうまくでき、けっこうお気に⼊りです。この経験を⽣かしてまた作ってみたいと思いました。

パッチワークは自由です。思い思いの布を使って、自分の顔をパッチワークで表現する。最高デス!!素晴らしいデス!!一見全体のバランスが不揃いに見えるのですが、ジーーっと作品を眺めていると、全体の構図に纏まりがあり、色使いも豊かに力強く表現されたまさに現代アートのパッチワークです。この自由な表現力を大切に、是非これからも「布を楽しむ」作品づくりを期待しています。

Patch-Work-Life

ここにはこれでしょ!

【クッション】
タイトル:ここにはこれでしょ!

作者:森 澄子(高知県)

【作者メッセージ】
松原には松ぼっくりがよく似合う…本当は⽴体で作りたかった…でも製図の段階で挫折(悔)それでも作りたい… 何かいい⽅法はないか?そんなことを思い考え悩みながら作りました

松ぼっくりをど真ん中に一つ。潔く潔い作品ですね!立体的に松ぼっくりを表現されたかったお気持ち。。。キルティングを細かくトラプントで表現され、また細いラインで放射線状に松葉を表現された表現力。森さまのモノづくりに対するお気持ちが作品に表れています。砂浜美術館で、木漏れ日や影が作品に映り込む佇まいが、とても風景に馴染み、自然の中で引きたっていました。

Patch-Work-Life

【全部門より】

審査員:浜田 啓さん(砂浜美術館楽芸員)

ひらく賞 1点(浜田啓氏の写真)

八千代の想い

【大キルト】
タイトル:八千代の想い

作者:一柳 美惠子(愛媛県)

【作者メッセージ】
4千枚以上のヘキサゴンをつなぎながら、ん?十年生きて来た自分を振り返る。それは些細な事で泣いたり、落ち込んだり―――。でも、笑ったり、感動したり、また嬉しい日もたくさんあった。日々の出来事は、いつも誰かが関わってくれている。だからこそだと、今更ながら気付かされる。そんな事を想いながら、今日もいそいそと針を持つ。

伝統の技法をつかいながらも、作品に宇宙を感じました。作者の想いが伝わってきます。

浜田 啓さん(砂浜美術館楽芸員)

審査員:来場者

砂浜美術館賞 2点(次回キルト展応募券)

Dear Tasha, ディア ターシャ

【大キルト】
タイトル:Dear Tasha, ディア ターシャ

作者:パッチワークキルトサークルぽえむ
   (高知県)

【作者メッセージ】
2008年に92才で亡くなったターシャ・チューダー。テレビで度々彼女の生活が放送されるのを見て、その生き方に引き込まれました。少し前になるのですが、自分達のキルトの作品展に向けて、ターシャの庭の花々を表現してみようということになりました。パッチワーク初心者やアップリケが初めてという方もいて、苦労したけれど、みんなの作品を繋ぎ合わせて大きな一枚が完成すると、「万歳!」でした。

花の散歩道

【大キルト】
タイトル:花の散歩道

作者:西谷 春代(愛媛県)

【作者メッセージ】
布が好きで、いつの間にか集まったたくさんの布達。今回の作品でお気にいりの布達を使って…大好きな花のアップリケを作りました。小さな端切れになった布も最後まで使い、楽しく製作する事ができました。私のお気に入りの作品になりました。

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第23回潮風のキルト展

第23回潮風のキルト展

第23回潮風のキルト展

日時 :2017年11月10日(金)~12日(日)9:30~15:30

場所 :砂浜美術館(高知県黒潮町 入野松原)

patch-workさん

審査員 :patch-workさん

【プロフィール】
村上史博さん(左)と丸井康司さん(右)兵庫県発「人、伝統、地域、家族をパッチワークを通じてつなぐ」活動をしているユニット。インテリアデザインを手がけてきた知識と経験を生かしたオリジナルデザインと世代を越えたコミュニティの場づくりを得意とする。

【総評】
昨年に引き続き今年も「潮風のキルト展」を審査させて頂きましたpatch-workです。 この砂浜美術館で、みなさまの制作されたパッチワークキルトが、太陽の光に照らされ潮風と気持ちよく一緒にそよぐ姿を見て、笑顔になったり、驚かされたり、ワクワクしたり、と、今年も刺激や元気を頂きながら楽しく審査させて頂きました。作品制作また作品展示頂き誠に有難うございました。この場を借りてお礼申し上げます。
どの作品からも、日々の出来事や思い出の風景などからご自身の想いや昔の記憶の1ページを、キルトに一心一針想いを込めて制作されている姿が目に浮かんできました。
2017潮風のキルト展の作品テーマである『布を楽しむ』=技術力だけでなく布で想いやイメージを表現し創作することを選考のメインテーマに、【表現力】【メッセージ性】【インパクト】の3つの項目を加え、僕達patch-work目線で感じたキルトを選考させて頂きました。
パッチワークキルトは、もっともっと、もっと、自由に制作するものだと考えています。『あなたがパッチワークすれば、世界はもっと楽しくなる。』パッチワークで作られたものや、パッチワークをする時間を通じて、あなたの世界がもっと楽しくなるように^^

入賞作品一覧


潮風大賞 1点(賞金10万円)【大キルトの部】

らっきょの花束

タイトル:らっきょの花束

作者:仲山 美智子(福岡県)

【作者メッセージ】
感激・感動・大興奮!!らっきょの花で「花束」なんてだれが考えたの・・・いったい、何本のらっきょが花束になっているのだろう。100本・200本・300本~500本。初めて見る「らっきょの花束」この感動を興奮をキルトにしたいとタペストリーにしてみました。

ガーゼ布を使って、波の柔らかさの表現と、空の雲の裏にピンク生地を入れて、夕焼けの繊細な表情がとても写実的で素晴らしい作品です。松原にはグリーン系の様々な生地を使用され夕日に照った木の葉の陰影が立体的で美しいです。

村上さん(patch-work)

ボロを用いて海や田畑の表情や、らっきょの花束の表現など、素材の使い方やそれぞれの風景に合わせた技法を用い制作されており、細かな演出や制作力が見事です。キルトの型にはまらない自由な創作感が今回のキルト展のテーマ「布を楽しむ」に合った素敵な作品となっています。

丸井さん(patch-work)

潮風賞 1点(賞金5万円)【大キルトの部】

ナイトスパイラル

タイトル:ナイトスパイラル

作者:一柳 美惠子(愛媛県)

【作者メッセージ】
眠らない街、多くの人々が暮らす街。娘が暮らす、そんな都会の夜の街を表現したかったのですが………。

様々な柄やトーンの異なるグレーの布を何色も使い分け、都会の夜の街並みを表現され、立体的な構図が奥行感を出されています。その中にオレンジやイエローをポイント色として配置され、シンプルな中に都会の夜のネオンがスタイリッシュに表現されています。

村上さん(patch-work)

ログキャビンを使って都会を表現するという発想が面白いです。またピーシングの繋ぎ目が細かく丁寧に合わされ、ランダムに角度とトーンを区切る切り替えのコードが、都会のクールで大人な表情を演出されています。

丸井さん(patch-work)

ささやき賞 1点(賞金2万円)【大キルトの部】

たいようの光とひまわり

タイトル:たいようの光とひまわり

作者:地域活動支援センター たいよう(高知県)

【作者メッセージ】
太陽の光をいっぱい浴びて育ったひまわりの様に、たいようのメンバーも元気で明るく、そして、まわりを楽しく笑顔にし、希望の光となるよう、一人一人が一生懸命縫い上げました。

正方形や長方形など様々なカタチをした色とりどりの四角形のピースで自由にパッチワークされ、仲間とワクワクしながら作品制作し完成させるまでの勢いと遊び心が感じられました。

村上さん(patch-work)

背景に色や柄の異なる四角の布を想い想いにピースワークされ、色のトーンや素材の異なる布の配置のバランスが絶妙で、スタイリッシュでとても印象に残りました。中央に配置された向日葵の構図がダイナミックで、布と格闘し、また布を楽しみながら制作された姿が目に浮かびます^^

丸井さん(patch-work)

こもれび大賞 1点(賞金2万円)【小キルトの部】

高知家のてんこ盛り

タイトル:高知家のてんこ盛り

作者:小松 和惠(高知県)

【作者コメント】
「高知家」をキルトにしてみようということで作ったキルトです。高知県には、名所も名物もいっぱいあるので、欲張りな私は、一枚の皿鉢の中にあれもこれもと思いつくままてんこ盛りにしてみました。

『楽しい!』が伝わる元気が貰える作品ですね!空・海・陸と大きく3分割に分け、全体的に解りやすいシンプルで躍動感のある作品に仕上げています。招きネコから広がるキルトラインに笑ってしまいました^^

村上さん(patch-work)

アップリケや刺繍で制作された高知県のそれぞれの題材が一目見てわかるように上手く表現され、キルトからそれぞれが動き出し飛び出してきそうな作品ですね!周りのパイピングも中央と色やレベルと合わせられとても広がりのある作品に仕上がっています。

丸井さん(patch-work)

こもれび賞 1点(賞金1万円)【小キルトの部】

波

タイトル:波

作者:森 澄子(高知県)

【作者メッセージ】
ジーンズの生地3種類と生藍で染めた晒を使い、スラッシュキルトで波を表現してみた。できるなら、3メーターくらい離れてみてほしい。

スラッシュキルトでこの作品を表現された技術や視点に脱帽です。立体感を出すようにあえて異なるジーンズ生地を使用し、ほつれ感が幻想的な風景として上手く表現されていて、とても印象的な作品に仕上がっています。

村上さん(patch-work)

So cool !! カッコイイの一言です。作品上部の遠い波は細かく穏やかに見えるように、また手前になるにつれ波が荒く見えるように繊細かつ大胆に表現されている創造性が見事です。藍独特の様々な色彩のコントラストが岩肌を上手く表し、構図も素晴らしく完成度の高い作品です。

丸井さん(patch-work)

審査員:自然工房

「!」賞 1点(賞金1万円)【大キルトの部】

花冠

タイトル:花冠

作者:中村 孝子(奈良県)

【作者メッセージ】
幼い日の楽しい時間をキルトで表現したいと思いました。浜辺で妹と2人草花を摘み、花冠を作って時を忘れて遊んだ事。大好きな水色で浜辺のイメージと重ね合せました。砂浜を走る足音 浜辺にうち寄せる波 涼やかな風 すべてが楽しい思い出です。いつまでもこの楽しい時間が終りませんように。あの頃が遠い思い出になってしまいました。

作品の中に「!」と思う所のあるキルト作家にこの賞を受け取ってほしいと思います。△の数と色の美しさに「!」 形から入るのでしょうか?色から入るのでしょうか?どこから入ればこの様なキルトができるのでしょうか?この感性を持ち続けていただきたいと思います!

自然工房

審査員:浜田 啓さん(砂浜美術館楽芸員)

ひらく賞 1点(浜田啓氏の写真)【大キルトの部】

女工愛歌

タイトル:女工愛歌

作者:奈良女子大学 生活環境学部(奈良県)

【作者メッセージ】
ファストファッション―それはアジア諸国の女性たちが低賃金で縫っている衣服。そのことに気付かないで私たちは日常衣服として着ている。彼女たちと私たちは、見えない壁で隔てられていた。映画「女工哀歌」を見て、その世界が繋がった。私たちは高い服は買えないけれど、服を簡単に棄てない選択をするだけで彼女たちとの絆は強くなるかもしれない。だから、私たちの衣服をキルトにしよう。彼女たちを思い、そして「愛」をこめて。

うまいとか、ヘタとかはあります。しかし、この作品がどうして生まれてきたかも大切です。思いが伝わる作品です。

浜田 啓さん(砂浜美術館楽芸員)

審査員:来場者

砂浜美術館賞 1点(次回キルト展応募券)【大キルトの部】

ウエルカム香美

タイトル:ウエルカム香美

作者:パッチワークキルトサークルぽえむ
   (高知県)

【作者メッセージ】
3年前、サークルの作品展に展示する目的で、自分達の住んでいる香美市を絵キルトにしました。会員18人が協力して仕上げた思い出いっぱいの作品です。

審査員:来場者

砂浜美術館賞 1点(次回キルト展応募券)【小キルトの部】

四万十川と沈下橋

タイトル:四万十川と沈下橋

作者:稲垣 英子(愛媛県)

【作者メッセージ】
新緑の四万十川と沈下橋に憧れ、見に行き感動しました。ある日カレンダーに自分の撮った写真と同じ場所と思われる風景、四万十川の沈下橋を見つけて…また感動しました。この写真を想い出にと思い、作品にしました!

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